鼈甲-べっこう-
べっ甲(鼈甲)はウミガメの一種である「タイマイ」の甲羅で、あめ色の地に黒いまだら文様が入ったとても美しい模様をしています。
べっ甲は熱を加えると容易に曲げることができるため、古くから様々な道具の表面を飾る装飾の材料として重宝されてきました。
べっ甲の価格は色や透明度により変わります。
黄色い部分が多いほど、また、透明度が高いほど高価になります。
当然使用する量が多いほど高価になります。
べっ甲は、色合いや斑(ふ)の入り方によって様々な名前が付いています。
べっ甲は、非常に軽く、肌触りがよく、長時間掛けていても、負担になりにくいという特徴があります
べっ甲は、天然素材のため一枚一枚模様が、異なり、加工が、非常に難しい素材です。そのため、
熟練の職人による手作業で作られることがおおく、そのため希少性も高いです
タイマイの体の特徴
体は、流線型で、水中を、素早く泳ぐことができます。
前肢は、大きなヒレ状になっており、オールのように使って泳ぎます。
後肢は、前肢より小さく、舵のような役割を果たします。
タイマイの体は、その食性と生息環境に適した結果、このような特徴を持つようになった
と思われます。サンゴ礁の隙間にあるカイメンなどを食べるために、鋭い嘴と
流線型の体が、進化したと、思われます。
甲羅
タイマイの甲羅は、重なり合った板状の構造をしていて、他のウミガメよりも厚く、美しい甲羅を
持っています。この模様は、べっ甲細工の原料として珍重される理由の一つです。
い
白甲
黄みがかった深い透明感は、変わるものがないほど美しい。
透明感を出すのは熟練の技を要し、採れる量が少なく希少価値も高いため最高級とされています。
オレンジ甲
白甲より透明度は低くなり、少し黄色の色が、濃くなります
白ばら甲
背中の甲羅の白い部分を集めて作られることもある弱冠の斑が入ったべっ甲です。
べっ甲の雰囲気が出るということで、白甲より好まれる場合もあります。
トロ甲
背甲の甲羅から作る、濃淡の弱いものをトロ甲といいます。
上品にお顔に馴染む色合いです。
茨布甲ーばらふこう
背甲の自然の斑点を活かして作られたもの。一般的なイメージのべっ甲柄です。
並甲-なみこう
色が黒く、一番多いべっ甲の色です。
べっ甲の用途
べっ甲は、その美しい見た目と耐久性から、古くから様々な。で利用されて来ました。
かんざし:日本女性の髪飾りとしても古くから愛用されてきました。
櫛:髪を、とかすための櫛として利用されます。
眼鏡のフレーム:高級な眼鏡フレームとしても、利用されます。
装飾品:ネクタイやカフスボタンなど、様々装飾品としても利用されます
べっ甲は、天然素材ならではの温かみと深みのある色合い、そして耐久性を持つ素材です。
その美しさは、人々を魅了し続けています。